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インターフェイスを理解する | |
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By Martin Kleppmann
もしBlenderをはじめて使うなら、モデリングを始める前にユーザーインターフェースに慣れることが大切です。Blenderのインターフェースの背後にあるコンセプトは、非標準的で、他の3次元ソフトウェアパッケージとは異なります。Windowsユーザーは特に、異なった操作に慣れる必要があるでしょう(特にボタン選択とマウス移動に関して)。ですが、このインターフェースのコンセプトは実際Blenderの大きな長所のひとつなのです。一旦操作を理解してしまえば、非常に素早く生産的に使えることに気付くでしょう。
バージョン2.28からバージョン2.3への移行に伴って、Blenderのインターフェースは大きく変わりました。だから、経験豊かなユーザーにもこの章は役立つでしょう。
インターフェースはユーザーとプログラム間の2方向の相互作用を橋渡しするものです。ユーザーはキーボードとマウスを通してプログラムに意思を伝え、プログラムはスクリーンとウィンドウシステムを通して反応します。
Blenderのインターフェースは三つのマウスボタンと広範囲なホットキー(詳しくはVolume IIを参照のこと)を利用します。もしマウスに二つのボタンしかなければ、マウスの中ボタンをエミュレートできます(ユーザー設定とテーマにその方法を記載しています)。マウスホイールも利用しますが、適当なキーボードショートカットもありますので必須ではありません。
このマニュアルでは、ユーザーの入力を記述するために次の慣例を用いています。
(訳注:原文とはキー表記が異なっており、ここではJBDPのローカルルールに沿った形で記載しています)
Blenderはマウスとキーボードの両方を広範囲に利用するので、ユーザーの間で「黄金律」が生まれました。「片手はマウス、もう片方はキーボード」! あなたが普段に英字配列とはまったく異なったキーボードを使っているなら、Blenderで作業する間は英字や米字配列への変更を考えたほうがいいかもしれません。頻繁に利用されるキーは、英字キーボード配列の左手のホームポジション(人差し指が[F])から届くようにまとめてあります。これは右手でのマウス操作を想定しているためです。
Blenderを起動して実際に触ってみましょう。
図1. 初期設定のBlenderシーン
図1はBlender を起動した後に表示される画面です。初期設定では、上部にメインメニュー、大きな三次元ウィンドウ、そして下部にボタンウィンドウという三つのウィンドウに分割されています。多くのウィンドウにはヘッダがあります(ヘッダとは、アイコンボタンが並んでいる明るい灰色の細長い領域のこと。ウィンドウツールバーという場合もあります)。ヘッダは、ボタンウィンドウのようにウィンドウ領域の上部に配置することもできますし、三次元ウィンドウのように下部に配置することもできます。
マウスをウィンドウ上で動かすと、そのヘッダの色が明るい灰色に変わりますね。これはそのウィンドウが「フォーカスされた」ことを意味し、すなわち押下されたすべてのホットキーはそのウィンドウ内で適用されるということです。(訳注:フォーカスとは「焦点を〜に合わせる」という意味です。by morita)
ウィンドウシステムは、あなたの好きなように簡単にカスタマイズできます。既存のウィンドウを半分に分割することで、新しいウィンドウを作れます。分割したいウィンドウにフォーカス(マウスをそのウィンドウ上に移動)し、ウィンドウの端ギリギリで[MMB]または[RMB]をクリック、Split Area(図2)を選択することによりこれが実現できます。最後に[LMB]でクリックすれば新しい境界線の位置が決定し、または[Esc]を押せばキャンセルします。新しいウィンドウには分割元と同じ内容が表示されますが、別のウィンドウタイプに切り替えたり、シーンを表示する視点を変えるなど、あとから別の内容に設定できます。
インターフェース項目
ボタンのラベルやメニュー項目など、画面上のテキストは図2のようにハイライト表示されます。
図2. 新規ウィンドウ作成のための分割メニュー
ウィンドウを垂直に分割するには水平な境界線からSplit Areaを選択し、逆に、水平に分割したい場合は垂直な境界線からSplit Areaを選択します。境界線を[LMB]でドラッグすることでウィンドウの大きさを変更できます。二つのウィンドウの間の境界線を[MMB]または[RMB]でクリックし、Join Areaを選択することで、ウィンドウを統合して一つに出来ます。統合されたウィンドウはその前にフォーカスされていたウィンドウの内容を引き継ぎます。
ヘッダの位置は、ヘッダ上で[RMB]をクリックしTopまたはBottomを選択することにより変更できます。No Headerを選択してヘッダを隠すことも可能ですが、関連するホットキーを熟知している場合でないとお勧めしません。隠されたヘッダは、[MMB]または[RMB]でウィンドウの境界線をクリックし、Add Headerを選択して再度表示できます。
それぞれのウィンドウは、3Dモデル、アニメーション、マテリアル、Pythonのスクリプトなど、作業によって異なるタイプの情報のセットを表示することが出来ます。それぞれのウィンドウのタイプは、ヘッダの左端のボタンを[LMB]でクリックして選択します(図3)。
図3. ウィンドウタイプ選択メニュー
各ウィンドウタイプの機能と使用法は、このマニュアルの後半で説明します(訳注:後半とはVolumeIIのことですが、まだほとんど訳されていません)。ここではBlender起動直後に表示される三つのウィンドウタイプについてのみ解説しましょう。
3D viewport - 3Dビューポート
作業中のシーンを図面として表示します。さまざまな方法でシーンをあらゆる角度から表示できます。詳細については3D空間のナビゲートを参照してください。複数の3Dビューポートを表示すれば、同時に異なる視点から変更を確認することが出来て便利でしょう。
Buttons window - ボタンウィンドウ
オブジェクト、サーフェース、テクスチャ、ライトその他の編集のための多くのツールを含んだウィンドウです。ホットキーをすべて暗記しない限り、このウィンドウは常に必要です。このウィンドウを複数表示して、それぞれ違うツールを表示することができます。
User preferences (Main menu) − ユーザー設定(メインメニュー)
このウィンドウは通常、メニュー部分だけが表示されるように隠されています。詳細についてはユーザー設定とテーマを参照してください。Blender全体の設定が含まれているので、このメニューはほとんど使われないでしょう。
Blender 2.30には、いくつか新しい部分があります。まず、すべてのウィンドウヘッダを分かりやすくしました。乱雑なボタンが減り、多くのヘッダにメニューが付きました。
ほとんどのウィンドウヘッダでは、一つ目のウィンドウタイプメニューボタンのすぐ隣に、メニューが並んでいます。これは2.30のインターフェースの主な新機能の一つです。以前ならホットキーや難解なボタンからしか使えなかった多くの機能やコマンドが、今ならメニューからすぐに使えます。メニューの隣にある三角形のボタンを押せば、メニューの表示・非表示を切り替えられます。
メニューはウィンドウ・センシティブ(ウィンドウの種類に合わせる)であるだけでなく、コンテクスト・センシティブ(選択中のオブジェクトに合わせる)でもあります。だから、メニューは必要以上に大きくならず、実際に実行できる機能だけが表示されます。
メニュー項目に対応するホットキーがあれば、メニュー項目の横にホットキーが表示されます。Blenderのベストな作業方法は、ホットキーを使うことです。だから、このマニュアルの大部分で、メニュー項目の代わりにホットキーを書いています。とはいえ、メニューは大事です。Blenderが提供するツールとコマンドすべての概観が分かるからです。
ウィンドウを全画面に最大化する機能を使えば、細かな作業をするときに便利でしょう。ViewメニューのMaximize Window項目、またはホットキー[Ctrl DownArrow]を押すと、フォーカスされたウィンドウが画面全体に広がります。通常の大きさに戻すためには、ViewメニューのTile Window項目か、ホットキー[Ctrl UpArrow]を使用します。
Blenderのボタンは他のユーザーインターフェースに使われるボタンより素晴らしいものです。バージョン2.30からは更に良くなりました。Blenderのボタンはベクトルベースであり、OpenGLで描画されています。それゆえエレガントで、しかも拡大縮小できるのです。
ボタンはボタンウィンドウ毎にまとめられています。Blender 2.3では、ボタンウィンドウには6つの主Contextがあり、ヘッダ(図4)の一つ目のアイコン列で選択します。いくつかのContextにはSub-Contextがあり、ヘッダ(図4)の二つ目のアイコン列で選択します。
図4. Context と Sub-Context
ユーザーがContextを選択すると、アクティブなオブジェクトに合わせて、自動的にSub-Contextが選ばれます。例えば"Shading" contextの場合、Lampオブジェクトを選択中ならLampボタンが表示され、メッシュ等のレンダリング可能オブジェクトを選択中ならMaterialボタンが表示されます。カメラを選択中ならWorldになります。
インターフェースの新しい部分のうちで最も注目すべきなのは、おそらく、ボタンを論理的にグループ分けするためのパネルの存在でしょう。各パネルは同じ大きさです。パネルのヘッダを[LMB]でドラッグするとボタンウィンドウ内を移動できます。[RMB]でクリックするとメニュー(図5)が表示されて、ボタンウィンドウ内のパネルの並べ方を指定できます。
図5. ボタンウィンドウメニュー
[MW](マウスホイール)をまわすと、配置方向に沿って全パネルがスクロールします。[Ctrl MW]か[CTRL MMB]でパネルを拡大縮小します。パネルのヘッダの三角形を[LMB]でクリックすると、パネルが伸縮します。
特に複雑なパネルは、複数のタブに整理されています。パネルのヘッダのタブを[LMB]でクリックすると、ボタンの表示内容が変わります(図6)。タブを[LMB]でドラッグして外へ移動すると、そのタブは独立した単独のパネルになります。同じように、パネルを他のパネルの上に移動すると、2つのパネルが合体してタブ付きのパネルになります。
図6. タブ付きのパネル
最後に取り上げるのは、パネルのタブの中に配置されている各種のボタンです。
オペレーションボタン (すべてのボタンと同様に、[LMB]で)クリックされたときに処理を実行するボタンです。ボタンの色(標準では茶色)によって他のボタンと識別できます(図7)。
図7. オペレーションボタン
トグルボタン トグルボタンはさまざまな大きさと色で表示されます(図8)。緑色、紫色、灰色というそれらの色は機能別の色分けではありません。一目見てそれらを分類し、すばやくそのインターフェースの内容を認識できるようにするための色分けです。このタイプのボタンをクリックしても何か処理を実行するわけではなく、「オン」か「オフ」の状態を切り替えるだけです。
ボタンによっては、オン・オフ以外の第三の状態にできるものがあり、第三の状態にするとラベルテキストが黄色くなります(図8のEmitボタン)。一般的に第三の状態は「負」を意味し、通常の「オン」の状態は「正」を意味します。
図8. トグルボタン
ラジオボタン ラジオボタンは互いに排他的な、特別なトグルボタンの一種です。ひとまとまりのラジオボタン群のうちで「オン」の状態になれるのは、ただひとつのラジオボタンだけです。
数値ボタン 数値ボタン(図9)はキャプションの後にコロンと数字が表示されます。数値ボタンを操作するにはいくつかの方法があります。ボタン右側(小さな三角形の辺り)を[LMB]でクリックするとその値が増加し、左側をクリックするとその値は減少します。もっと広い範囲で値を変化させたい場合は、[LMB]を押したまま左右どちらかにマウスをドラッグします。この操作中に[Ctrl]を押していると大きな増加率で値は変化し、[Shift]を押しているとより細かく制御できます。[LMB]の代わりに[Enter]も使えます。
図9. 数値ボタン
[Shift]を押しながら[LMB]でクリックすることによりキーボードから値を入力できます。[Shift Backspace]は値の消去、[Shift LeftArrow]は左端にカーソルを移動、[Shift RightArrow]は右端にカーソルを移動します。[Esc]を押すことで元の値に戻せます。
数値ボタンには、数値の両脇に三角マークがあるボタンの他に、スライダーが付いたボタンもあります。操作方法は大体同じです。違うのは、[LMB]でクリックする場所がスライダーのつまみの左側か右側だということと、ラベルか数字をクリックするとキーボード入力モードになるということです。
メニューボタン メニューボタンは、動的に生成されるリストから一項目を選択するのに使用します。主にデータブロックをそれぞれお互いにリンクすることに使用します。(データブロックとは、メッシュ、オブジェクト、マテリアル、テクスチャ等といった構成物のことです。マテリアルをオブジェクトにリンクすることで、それが適用されます。)そのようなボタンの一群を例として図10に示します。一つ目のボタン(上下を向いた小三角形が描かれたボタン)は、データブロックのリンク先を選択するためのメニューボタンです。リンク先を選択するには、[LMB]で押してメニューを開き、[LMB]を押したままマウスを移動し、目的の項目上で[LMB]を放してください(訳注:普通にメニューを開いて項目をクリックしても良いです。by morita)。二つ目のボタンは、リンクされたデータブロックのタイプと名前を表示しており、[LMB]でクリックすればその名前を編集できます。×ボタンはリンクを消去します。車が描かれたボタンはデータブロックの名前を自動生成します。"F"ボタンはデータブロックが使用されていなくても(リンクされていなくても)ファイルに保存するかどうかを指定します。(訳注:どこからもリンクされていないデータは、通常はファイルに保存されず消えてしまいます。by morita)
リンクされていないオブジェクト
リンクされていないデータはBlenderを終了するまで失われません。これは強力なアンドゥ機能です。オブジェクトを削除すると、割り当てていたマテリアルはリンクを失いますが、まだデータとしては残っています!ほかのオブジェクトに再度リンクするか、マテリアルの"F"ボタンを押せば、このまま残り続けます。
図10. データブロックリンクボタン
ツールボックスを表示するには、3Dビューポートで[Space]を押すか、マウスを動かさずに[LMB]か[RMB]を0.5秒以上押し続けてください。ツールボックスには6つの項目が2行に分かれて並んでいます。項目それぞれにサブメニューがあります。
3つの項目(Object、Select、View)は、3Dビューポートのヘッダにあるメニューと同じです。他の3つについては、Addはシーンに新規オブジェクトを追加するもの、EditとTransformは選択中のオブジェクトに各種の操作をするものです(図11)。
図11. ツールボックス
Blenderのウィンドウの柔軟性から、モデリング、アニメーション、スクリプトなど、いろいろな作業に対して作業環境をカスタマイズすることが出来ます。同一ファイル内において、異なる作業環境をすばやく切り替えられるととても便利ですが、これは複数のスクリーンを作成することによって可能となります。ウィンドウシステムとウィンドウタイプに記載しているようなウィンドウへの全ての変更は、スクリーン毎に個別に保存されるので、あるスクリーンでウィンドウを変更しても他のスクリーンは影響を受けません。逆に、作業中のシーンは、全てのスクリーンで共通です。
Blenderでは起動直後に三種類のスクリーンを用意しており、それらは図12に示されたUser Preferencesウィンドウのヘッダ上のSCRメニューボタンを通じて利用可能です。[Ctrl RightArrow]を押せば、アルファベット順で次のスクリーンに移ります。[Ctrl LeftArrow]を押せば、アルファベット順で前のスクリーンに移ります。
図12. スクリーンとシーンの選択
同一のBlenderファイル内で複数のシーンを持つことも可能です。複数のシーン内でオブジェクトを共有することも出来ますし、お互いが完全に分離したシーンにすることも出来ます。User PreferencesウィンドウのヘッダのSCEメニューボタン(図12)で、シーンの選択と作成ができます。
シーンを作成したときに、その内容について4つのオプションから選択することが出来ます。
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